BS熱中夜話

ここ1ヶ月くらい、田中公平のBlogが面白くていつも配信を心待ちにしている。
「自分で作った曲は多すぎて覚えていない」といった斜に構えたことを言う作家は多いけれど、この人の文からは自分の作った曲や音楽への愛情がストレートに伝わってくるので読んでいて気持ちが良い。
さて、その田中先生がメインの解説をし、さらにGod knows...やもってけ!セーラーふくを作った神前暁も出演したBS熱中夜話を遅ればせながら視聴した。


二部構成の第一部は水木一郎堀江美都子の特集で少々マンネリ気味な感じだったのだけれど、その中で田中先生の解説が光っていたなーと。「アニソン3回繰り返しの法則(キャンディキャンディやあしたのジョーなど)」とか「水木一郎の最後のシャウトはドミナントになっている」など、素人にも分かりやすくて面白い解説だった。

第二部は田中公平神前暁菅野よう子という3人の作家に焦点を当てたもので、個人的には第二部の方が面白かった。
神前暁がピックアップした田中曲はサクラ大戦の「御旗のもとに」(俺はここで爆笑した)。

(「御旗のもとに」は)Emから(サビで)同主調転調をするんですけれども、「セキレイ」はこれ(Fm)から、同じように(F)って、まーこういう構成上でちょっと、頂いちゃった部分があります(テヘ♪)

このことは前からネットでも指摘があったことだけれど、公共放送でこういうことが言える神前暁すげえ。


あと、田中公平プリプロをそのままリリースしても良いじゃんってくらいに歌が上手だったり、もってけ!セーラーふくのボツVer.がサザエさんを思い起こさせるようなまったり曲だったりして面白かった。
菅野よう子は出演しなかったのだけれど、田中公平神前暁もベタ褒めしてたのが印象的。菅野よう子の曲は独特で、作曲科卒の田中先生でも分析できないらしい。解説も年代による曲調の変化に留めていた。新居昭乃の「WANNA BE AN ANGEL」が流れたり、May'nのスタジオライブがあったりと、お腹いっぱいな内容だった。
これまでのアニソン特集番組と言えば、アニソンをただ流すだけとか、精々歌手が出てくる程度のものしかなかった。この番組はアニソン作家に焦点を当てた(多分)初めての試みであり、一体どんなことを考えながら製作をしているのかといった普段はあまり語られない部分を知ることが出来た。本当にNHKGJとしか言えない。