8cm短冊シングルCDを自作する

はじめに

同人音楽活動をする中で、何か面白いパッケージで頒布できないかと考えた結果、8cm短冊シングルCDで楽曲を頒布することにしました。
しかし、8cmシングルCDは90年代後半以降廃れてしまった規格のため、パッケージごと製作を依頼できるプレス業者が見付かるはずもなく、DIYするしかありませんでした(個人向けでパッケージまで製作できる業者さんをご存知でしたら是非情報を下さい)。
この記事は8cm短冊シングルCDを自作した際の作業内容を備忘録として残しておくためのものです。

ちなみに製作したCDはこんな感じでした。
manjitalk.hatenablog.com


必要な材料・道具

8cm CD-R

8cmのプリンタブルCD-Rが必要なのですが、現在国内では流通していないようです。私はimationCDR23ZPWSX10SAmazonやメルカリで掻き集めました。
また、予算があれば8cmCDプレスを行っている業者に依頼するという手もあります。この辺とか。

プラスチックトレイ

パッケージのコアとも言うべきCDを固定させるためのプラスチック部分です。
過去にはヤフオクバルク品が大量に出品されていたこともあるようなのですが、現在は新品を個人で入手するのはほぼ不可能です。そのため、BOOK OFFのシングルCDコーナーから比較的綺麗な商品を選定し、解体・洗浄しました。
中古CDはメルカリやヤフオクなどでも大量にまとめ買いできるのですが、トレイの色や状態が分からないのでインターネットで調達するのはお勧めしません。

OPP袋

短冊シングルの外装は紙なので、そのままでは輸送時に傷んでしまいます。そのためOPP袋に入れて頒布することにしました。クリスタルパックのT9.5-17というサイズがジャストでした。

裁断機

A3用紙に印刷したジャケットを裁断するために本の裁断用で持っていたCARL DC-210Nを流用しました。DC-210Nでは切断できる長さが短いので、切れなかった部分を通常のカッターと定規で切る作業が発生します。A3対応のDC-230Nがあれば楽だと思います。
カットに自信の無い方は印刷会社の裁断サービスをご利用下さい。

ルレット

プラスチックトレイには厚みがあるため、ジャケットを4mm程度の高さのコの字に折る必要がありますが、厚紙をそのような形で綺麗に折るのは意外と難しいです。その場合は山側にスジ入れをすると綺麗に折ることが出来ます。スジ入れには裁縫用のルレットを使うと良いとのことなのでCloverのへらルレットを使用してスジ入れしました。
印刷会社によってはスジ入れも行って頂けるようです。

その他に使用したもの

製作工程

プラスチックトレイの解体・漂白

入手した中古シングルCDのケースからトレイ部分を剥がします。トレイに接着剤が残っている場合は40℃程度のお湯で温めると剥がれやすくなります。
透明なアクリルケースに解体したトレイとワイドハイターEXを入れて1週間程度日光に晒し、漂白が終わったら洗浄して乾燥させます。
乾燥中の様子


ジャケットデータの作成

Illustratorなどを使用してジャケットのデータを作成します。
寸法はこちらのページを参考にさせて頂きました。
参考までに私が作成したテンプレートを共有します(こちらのテンプレートを使用して印刷した結果につきましては責任は負いません)。
drive.google.com

ジャケットデータの印刷

作成したジャケットのデータをA3用紙に印刷します。
私はkinko'sのセルフPCサービスを利用して印刷しましたが、PC利用料が20分250円、A3カラー印刷が1枚75円、用紙代が1枚52.8円(エスプリコート 220kg 合計10枚の場合)となりました。
共有したテンプレートはA3で2枚のジャケットを載せていますが、詰めれば3枚まで行けます。

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印刷したジャケット(イラスト製作:コイシ様)


ジャケットのカット

印刷したジャケットを裁断機でカットします。但し今回使用した裁断機がA4までしか対応していない機種のため、「外周をハサミでカット → 裁断機でカット → 裁断機でカットしきれなかった部分をカッターでカット」という手順を踏まなければならなかったので手間と時間が掛かりました。
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ジャケットの背表紙を折る

ジャケットの表側(折り目の山になる方)にルレットでスジ入れをし、裏側に定規を当てながら折って背表紙を作ります。
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プラスチックトレイを貼る

プラスチックトレイとジャケットを両面テープや接着剤で貼り合わせればジャケットは完成です。

レーベルデータの作成・印刷

レーベル印刷用の画像データを作成して印刷します。作業方法は使用するプリンタやプレス業者によって異なりますが、私はPhotoshopで画像を作成し、プリンタの付属ソフトで微調整して印刷しました。
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音楽データの書き込み

トレイ式のCD-R書込対応ドライブであれば特に問題は無いと思います。ちなみに私はPioneerのBDR-S09JWaveLab Proの組み合わせで成功しました。

パッケージング

CD-Rをジャケットに装着しOPP袋に入れて完成です。


反響など

コミケやM3などの同人イベントで頒布したのですが、10-20代のリスナーにはこの形式のパッケージを知らない方も多いようです(当たり前ですが)。「中にSDカードか何か入ってるんですか?」という質問や「逆に新鮮」といった感想を頂いたりした時には心の中でガッツポーズをしていました。
但し、知らないが故に再生環境に関する注意(スロットインドライブNGなど)については十分な記載と説明が必要だと感じました。